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【静岡県・静岡市】手縫いで仕立てるマニカカミーチャの魅力とは? 〜機械縫いとの違いと、おすすめする理由〜

スーツを仕立てるうえで、見落とされがちなのが「袖のつけ方」です。
なかでも、ナポリ仕立てを象徴する**マニカカミーチャ(Manica Camicia)**は、着心地と見た目の両面で非常に優れたディテールとして知られています。

本記事では、静岡県・静岡市でオーダースーツを仕立てている当店が、マニカカミーチャの袖付けの魅力と、マシンとの違いについてわかりやすくご紹介いたします。

 

■ マニカカミーチャとは?

「マニカカミーチャ」とは、イタリア語で“シャツ袖”という意味。
その名の通り、肩まわりがシャツのように柔らかく仕立てられているのが特徴です。スーツでありながら、まるでシャツのような軽やかな着心地を実現します。
ナポリを中心とした南イタリアのスーツに多く用いられ、肩回りに独特でエレガントな雰囲気と可動性をもたらします。

この袖付けには、「イセ」と呼ばれる細かいギャザーを袖山に寄せる技術が使われており、肩に自然な丸みとふんわりとした表情が生まれます。

 

■ ハンドで仕立てる袖付けの魅力

当店では、私を含めた職人が一針ずつ手縫いで袖をつける“ハンド仕立て”をオススメしています。(機械との選択可能)機械では出せない、以下のような魅力があります。

 

1. 自然な肩の丸みと美しさ

微細なテンション調整が可能なため、肩まわりの立体感が非常に柔らかく、美しく仕上がります。

 

2. 着心地の良さ

可動域が広く、腕や肩が動かしやすい。長時間の着用でもストレスを感じにくいのが特長です。

 

3. 一着ごとの個性と温もり

手縫いだからこそ、1着ごとにわずかに異なる“表情”が生まれます。まさに唯一無二の一着です。

 

■ 機械縫いとの違いは?

一方で、機械縫い(マシン仕立て)の袖付けは、スピーディかつ均一に仕上がるというメリットがあります。ただし、テンションが一定のため、肩の表情がやや平坦で、動きに対する追従性も限定的です。

ビジネススーツなどでの量産には適していますが、「着心地」や「柔らかな雰囲気」を重視される方には、手縫いの袖付けをおすすめいたします。

 

■ まとめ:あなたにとって理想の一着とは?

マニカカミーチャは、ただ“見た目が柔らかい”だけではなく、体の動きに寄り添うための設計でもあります。
静岡県静岡市で本格的なナポリ仕立て・ハンドメイドスーツをご検討の方は、ぜひ一度、当店のフィッティングをご体験ください。